女性が主役の「ヴ」からはじまる映画作品3選。

映画ヲタクの独り言。

実は映画オタク

こんにちは、iaru39iaruと申します。かつては一日に8本映画を見るくらい映画漬け生活を送っていた私が少し昔のレビューを垣間見ながらお送りしてみようと思い立ち書き始めてみた次第です。

ヴェロニカゲリン(2003)

ジャーナリストの猛勇、派閥、孤独かつしたたかなコミュニケーション能力、危険性などを描く、実話に基づいた作品です。

アメリカ映画ですがアイルランドの女性記者が主人公。挿入曲によりところどころ印象的なノスタルジアを感じさせます。

主役のケイトブランシェットのあらゆるシーンでの目配りが素晴らしい。

彼女を通じてジャーナリストの外交力の強さが受け手に伝わってきます。

ジャーナリズムの尊厳を感じさせつつ、派手な英雄仕立ての演出にはなっておらず、テンポもよく、身近に私たちを投影させるわかりやすい内容になっているかと思います。

ヴィクトリア女王 世紀の愛(2009)

ドロドロしたタイプの映画ではなく、衣装や道具がキレイな純愛純愛な素敵な映画でございます。

私は素敵なものを見るのが好きだったりします。純粋に楽しめておすすめです。

ヴィオレッタ(2011)

パッケージデザイン以上の美が詰まっています。

R15ですが過激な描写が苦手な自分でもほぼ抵抗がないほど、精神年齢的な倫理観、監督のメッセージ性、当時のセンセーショナルに対してのセーブがかけられたものではないでしょうか。

監督の幼少期の自伝が描かれている映画。作中では表で細かく語られなかったであろう親子関係、母が嫌いになってから自分がいかに母を避け憎悪を募らせたかが描かれています。

この作品を発表する前に、母を訴えネガと賠償金を勝ち取っている監督ですが、作品では母の生粋の芸術性、愛情というものも描かれています。

主観と客観、母子両社の尊厳と芸術性がうまくアプローチできていると思います。

また、衣装がどれも素敵。有名スタイリストさんが初めて衣装デザインを務めた時のものだとか。

主役は絶世級の美少女。どれほど?と少しでも思われた方は一見の価値ありだと思います。

過激な描写がさほど見受けられないのは監督の深い傷からくるものなのかな、でも自己防衛的な偏りもなく冷静さがあるし・・などと考え、あとからいろいろ検索したのですが、やはり自身が受けたいじめや脚光の浴び方から子役への注意深い配慮があったようです。カウンセラーもつけていたそうですね。

監督の眼鏡にかなう選出は困難を極めたようです。ルーツであるルーマニアの少女が目に留まったようですね。

一押しはやはりヴィオレッタ。あらすじ。

祖母に娘を預け、なかなか帰ってこない根っからのアーティスト気質な売れない画家の母。

写真家に転向し、ふと写真を撮られたことがきっかけで、娘は世間から脚光を浴びるモデルに。娘は大好きな母と長く一緒に居られて、なおかつ視線を向けてくれることの純粋なうれしさを抱いていました。

母が芸術家であることはそれまで年齢が到達するまではと話をしてこなかったようです。

ポージングの要求も最初は不器用ながら娘に気を使っている点が見受けられます。

ほどなくして娘もモデルとしての世界や自己表現にハマってゆきますが、学校からは波風が立ち、子供なりに考えていた小さな世界以上に世間にはインパクトを残し流通している事実を突きつけられます。

母から教え込まれた芸術性で多くの人は自分を見ていないという体感に、母からの裏切りを受けた気持ちでいっぱいになってからはほとんど完全に母子関係を拒絶します。

その異変の深刻さに気付かなかった母は、そのままパートナーや共同体のような存在で娘を対象としたまま、「もう理解できるはずなのになぜやらないの?」といった困惑と亀裂を残すばかりとなっていました。

母は数十件のモラルや幼児虐待の立件で親権剥奪の窮地に陥って初めて気づきます。”自分たちの親子関係は普通じゃないのか?”気持ちがざわめくも既に時は遅し。

母が少しでも写真のことに触れれば主人公が心を壊し奇声を発する様はとても痛い。

幼少期の事柄がいかに傷を負うか、そして母の愛があるのか、広範性のあるメッセージを受け取ることができる作品なのではないでしょうか。

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